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2016年6月21日 (火)

南アフリカのクレジットカード不正利用の件

NHKの「クローズアップ現代+」で南アフリカのクレジットカードが日本のATMでキャッシングされたという事件が取り上げられました。

この件については他の報道も良く分からないというか誤解を招く内容が多いように思いますので、私として思うところを少々書いてみます。

[被害者]
クロ現も含めて、日本が被害に遭ったというように聞こえる報道がなされていますが、本件の被害者は南アフリカの銀行になるはずです。理論的には日本のATM管理者(セブン銀行など)や南アフリカのカード会員の責任になる可能性もゼロではないかもしれませんが、大量にカード情報が流出していること、セブン銀行は不正を検知して対応していることを考えると、流出元と考えられる南アフリカの銀行が全責任を負うことになるのが自然です。その辺りの説明が足らず、変に日本のリスクを煽っているように感じます。

[犯罪者]
クロ現では、いくつかの可能性が考えられるが、今回はハッキングだと言っていました。南アフリカの銀行内部の人間の関与が否定できる理由はないと思いますが。また、常時組織化されている犯罪組織ではなく、一時的に組織されたものとの考えを示されていましたが、一時的に大量の人間に計画を伝えて参加を募るのは犯行計画がばれるリスクが高いです。普段からそれなりに協働している組織なのでは?と思いますが。

[日本の環境]
クロ現では、日本にはコンビニなど多数のATMがあって便利なので狙われるという話でした。確かに何件もハシゴしてATMからお金を引き出すには便利でしょうが、日本のATMシステム自体が他国に比べてセキュリティーに弱いというわけではないです。この南アフリカのカードの不正利用は日本以外でもできたと思われます。

[対策]
日本のクレジットカードも同じように被害に遭う可能性はあります。ですが、クロ現で示された対策として、カード会員が磁気カードをICカードに切り替えることを勧めていました。これはこれで疑問です。確かに磁気カードよりはICカードのほうが安全と考えられていますが、現在発行されているクレジットカードはほぼICカードです。でもICで決済できるお店は限られているため、磁気ストライプも付いています。結局、磁気ストライプは残っているわけですから、それで決済できる環境がある限り、磁気ストライプを使った不正は続けられるわけです。カード会員がどうにかできる問題ではありません。

なんだか本質的なところは何も見えない番組、というのが私の感想です。危機感を煽ってビジネスにつなげる、とかいう企画だったのでしょうか?

Kind Regards,
ブリュレ

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